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対談 100年スピリッツは次代へと

時代の先へ、そして技術の極限へ
技術者が解き明かす「荏原らしさ」。

Member Profile

  • K.S
    K.S 風水力機械カンパニー

    標準ポンプ事業統括 開発設計統括部
    標準ポンプ開発設計室
    1989年入社/工学部機械工学科卒

  • S.S
    S.S 精密・電子事業カンパニー

    精密機器事業部
    精密機器技術室
    1993年入社/工学研究科機械工学専攻修了

逃げない・妥協しない。それが普遍のスタンス。

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K.S

我々の新人時代は、ずいぶん伸び伸びと自由にやらせてもらったという思い出がありますね。

S.S

時代背景が今とは違うということもありましたが、先輩から手取り足取り教えてもらったという記憶はないですね。“放任”は言い過ぎかもしれませんが、やりたいことをやらせてもらった感じがします。

K.S

私は大学でポンプの研究をしていたので、先輩から「勉強してたなら、これぐらい簡単だろう。やっておけ」と言われて、慌てて専門書を読み返したこともありました(笑)。

S.S

我々は技術者ですが、お客様にもよく会いませんでしたか?

K.S

会った、会った。時にはマーケティングに近い仕事もしましたし、試作したポンプを自分でお客様のところへ持っていて説明したりもしました。当時、新たに工作機械の市場を開拓しようというプロジェクトに参画していましたから、市場調査から設計、営業的なことまでやらなくてはならなかったんです。技術屋じゃなくて“何でも屋”でしたよ。

S.S

私もそうでした。私の入社当時、半導体業界自体が急成長していましたから、お客様からは「こんなのを持ってこい」「あんな機能をつけてくれ」と注文がどんどん来ていました。それに対して“どんな注文が来てもNoと言うな”と先輩からは教わりました。“できません”が禁句だったんです。それにスピードがすごく求められましたので、8割の完成度だったらもうお客様に提案していました。

K.S

その“Noと言わない”というのは、現在にも通じる「荏原らしさ」でもありますね。技術には妥協しない、お客様に精一杯尽くすという姿勢は普遍のものでしょう。

S.S

同感です。絶対に手抜きはせず、どんなに難しい局面でも逃げないのが、荏原ですね。常に極限まで突き詰めようとします。

K.S

それに、お客様と接すると、どんなにいい技術であっても市場にミートしなければ意味がないということもわかってきます。企業の技術者として、コスト技術の重要性を学ぶことができました。

S.S

何と言っても、お客様に追い詰められると、何とかしてアイデアを出そうとしますよね。その時は辛いけれど、そんな環境の中で磨かれたことで、技術者として成長できたのは間違いありません。

成功のためには、失敗せよ。

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K.S

先ほどS.Sさんが、先輩に手取り足取り教えてもらった記憶はないとおっしゃいましたが、私もそうでした。常に「自分で考えろ」と言われていました。特にポンプの設計の世界は、ベテランの技術者ほど自分ならではのノウハウを人に教えたがらないんです。いわば“秘伝のタレ”ですね(笑)。昔気質の技術者気質というのでしょうか。だから若手は先輩に食らいついて、何とかそれを盗むしかなかった。

S.S

ただ、今振り返ると、先輩たちも学ぶべき道筋は示してくれていたように思うんです。例えば大学で学んだ知識は実際の仕事のどういう局面で活かすべきかとか、読んでおくべき論文はどれかとか、常に道しるべはありました。

K.S

なるほど。確かに私も機械だけではなく化学や電気など他分野の学ぶべき知識について、教えてもらったと思います。

S.S

そういう環境づくりは、これから我々も若手に対して行っていきたいですね。特に私は、若手には早く成功体験を持たせたいと思っているんです。例えば何かトラブルに直面して、自分なりに考えたロジックでそれが解決できたら、技術者として凄い自信になるわけですよ。そんな成功体験は、成長への原動力になりますから。

K.S

成功のためには、失敗も必要ですね。失敗して、お客様にさんざん叱られて、その後必死にリカバーしたら、お客様がぽつりと「いいね」と言ってくれたなんていう体験は大きいですよ。お客様のそんな一言は、絶対に成長への拠り所になりますから。

S.S

なるほど。だから我々の先輩も、どんどんお客様のところへ行かせてくれたんですね。そういう環境をつくることは、これからの我々の使命でしょうね。

「自分」を主語に語れ。

K.S

「荏原らしさ」を受け継ぎながらイノベーションに挑んでいくことが若い技術者に求められるわけですが、自分のやりたいことを見つけて自ら飛び込んでいく主体性を求めたいですね。興味があるなら、自分の担当以外の領域に首を突っ込んだっていいんですよ。遠慮せずに“出る杭”になって欲しいと思います。

S.S

その通りですね。「熱と誠」で社会貢献することが「荏原らしさ」に通じますが、そこには自分ならではの「熱と誠」が必要だと思います。つまり自分にとっての大切な人、例えば実家の親だとか、やがて生まれてくる自分の子どもだとか、そういう人に向けた「熱と誠」を持って欲しいですね。それが結果的に社会貢献につながると思います。

K.S

やりたいことが見つかったら、恥をかくことを恐れずに挑戦して欲しいと思います。わからないことはわからないと言うべきだし、わからないことを人に聞けるコミュニケーション力も大切にしたいですね。

S.S

先ほど、8割の完成度でもお客様に提案していたという話をしましたが、荏原には慎重になりすぎるあまり8割だと遠慮して引っ込めてしまうような土壌があります。これからの若手にはそんな古い殻は打ち破って欲しいですね。スピード感を持って、大胆に攻めていく、そんな方に期待したいと思います。

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K.Sの座右の銘

世界へ

荏原のポンプは、世界に向かって広がっています。
私も海外の生産工場や現場に赴くことが多いです。

S.Sの座右の銘

他者貢献

私のものづくりの原点はここ。
製品が世の中で役立っているんだという誇りに支えられています。