2020年01月16日
株式会社 荏原製作所
荏原製作所(以下:荏原)は、Spiber株式会社(以下:Spiber社)に出資し(出資総額10億円)、Spiber社の開発する構造タンパク質※1素材の製造プロセスの合理化及び荏原グループ製品への活用検討について業務提携基本契約を締結したことをお知らせします。
荏原は「経営方針」において、「各事業領域で最高の技術開発力を確保し、製品性能の継続的な改善を目指す。社外に存在する技術の芽を積極的に取り入れ、競合他社にない技術的特徴を持つ製品を市場に投入する。」と掲げています。今回、構造タンパク質素材の開発・製造における卓越した技術を保有するSpiber社と業務提携契約を締結することで、製造プロセスの効率化に荏原グループの技術で貢献します。また、構造タンパク質素材を活用した荏原グループの既存製品の改良に向けた協議を進めてまいります。
荏原は、今回の締結により荏原グループの技術を活かし、Spiber社とともに以下に取り組んでまいります。
①構造タンパク質素材の量産を目指した製造プロセスの効率化
②荏原グループ製品の代替素材・添加材として構造タンパク質素材の活用による、機能向上
荏原はSpiber社と共に素材産業の変革に挑み、産業機械分野における製品の画期的な機能性向上と用途拡大を追求してまいります。
Spiber社は、持続可能な次世代の基幹材料として期待される構造タンパク質素材の産業化を 目指して、2007年に設立されたスタートアップ企業です。今後、産業界への展開を見込み、構造タンパク質の本格的な量産化に向けタイ国に大規模な発酵プラントを建設中で、2021年の商業生産を目指しています。
社名 | Spiber(スパイバー)株式会社 |
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代表 | 取締役兼代表執行役 関山和秀 |
設立 | 2007年9月26日 |
事業内容 | 新世代バイオ素材開発 |
URL | https://www.spiber.jp/ |
<b>Spiber社の開発する構造タンパク質</b> 主原料を石油などの化石資源に依存せず、Spiber社独自の発酵(ブリューイング)プロセスによりつくられます。その製造工程の特徴から、Spiber社では生み出す構造タンパク質全体を「ブリュード・プロテイン」と名付けています。進化のプロセスと同じように、分子レベルでの改良を繰り返すことにより、用途に応じて素材の特長をデザインすることが可能です。産業界における脱マイクロプラスチック・脱アニマルのニーズ、輸送分野における軽量化のニーズなどに対し、大きな役割を果たせる可能性を秘めています。
荏原グループは、中期経営計画とESG重要課題に取り組むことで、経営方針に基づいて企業価値のさらなる向上を図り、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指します。