2020年08月17日
施工した第3立抗の残水排水ポンプ向けディーゼル発電機
首都圏外郭放水路は、埼玉県春日部市に設けられた世界最大級※1の地下放水路です。この地域は、他地域に比べ土地が低く水が溜まりやすい地形であり、また複数の中小河川があることで、開発が進んだ高度成長期以降は大雨時に浸水被害が多く見られるようになりました。首都圏外郭放水路は、中小河川で増水した雨水の一部を全長6.3㎞の地下放水路を通じて庄和排水機場に設置された大型ポンプで江戸川に排水し、洪水の被害を軽減する役割を担った施設です。荏原はポンプ設備などの提案、設計、調達、機械設備工事、アフターサービスの総合エンジニアリングによって、水インフラが抱える課題を解決しています。
今回の表彰は、河川から地下放水路に水が流れ込む第3立抗の残水排水ポンプ向けディーゼル発電機の製作据付工事において優秀な工事成績をおさめた点が評価されたものです。今回の工事で、残水排水ポンプの駆動をガスタービン駆動発電機からディーゼルエンジン駆動に変更したことで、維持管理費の低減を実現しました。また、期間内に安全に工事を竣工させた技術者についても「優良工事者」として高い評価をいただきました。
設備緒元 (抜粋) |
電源設備(ディーゼル発電装置) 発電機定格出力:3,000KVA 原動機定格出力:2,750kW |
1台 |
系統機器設備(別置ラジエータ、燃料貯油槽等) | 1式 | |
操作制御設備(発電機盤等) | 1式 | |
所在地 | 埼玉県春日部市樋籠地先 | |
工期 | 2017年10月26日~2019年9月30日 |
※1:
最大排水量200立方メートル/秒のポンプ設備をもつ。
地下河川であると同時に巨大な洪水調節池としての機能がある施設。
(参考)首都圏外郭放水路:https://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/gaikaku/index.html