2021年12月10日
荏原製作所(以下:荏原)は、2022年に入社する新卒社員の採用活動において、多様な人材を採用するために当社独自開発のピープルアナリティクスを導入しました。
荏原は、長期ビジョン「E-Vision2030」が目指す10年後のあるべき姿を実現するため、人材の活躍促進を重要課題の1つとして掲げています。そのためには、「競争し、挑戦する企業風土」を醸成し、企業価値向上のために自ら考え行動することで変革を起こす人材の育成が欠かせません。従業員の資質や適性を可視化し、より効率的かつ効果的な人材計画・人材配置を可能にするため、2021年に「HR tech専門チーム」を立ち上げ、HRテックに本格的に着手しています。
従来の採用活動においては、人による判断だけでは、同質的な人材の採用に偏りがちで、多様なアイディアが生まれにくいといった課題がありました。当社は、応募者の専攻分野、性格、特技などの属性情報と、適性検査によって得たデータをもとに、当社に必要な人材を定義しました。社内のHR専門のデータサイエンティストが統計や行動心理学など、さまざまな観点から応募者のデータを分析し、大きく4つの人材タイプ分類(ポートフォリオ)に分類することで、ポートフォリオのばらつきの可視化を行いました。
より多様性のある人材を採用するため、採用担当者の理解のもと、新卒採用面接の評価項目や採用基準に客観的なデータを取り入れ、データから導き出された課題とソリューションを活用しました。このように人材の見える化を図った結果、幅広いタイプの人材の採用につながりました。
当社は、社内のHRデータサイエンティストが独自にデータ解析を行い、アルゴリズム・モデルを構築しました。採用における課題とソリューションをデータドリブンで導き出し、採用担当者の理解浸透を図ることで、採用活動に一気通貫で展開させた点においても、珍しい試みです。今後も、グループ・グローバル全体で競争力を高めるため、新卒採用以外においてもHRテックの活用をさらに拡大していきます。
荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていきます。