東北地方整備局三陸国道事務所 普代野田地区トンネル(岩手県)に ジェットファン10台を納入


2022年03月15日

ジェットファン(浜山トンネル)

ジェットファン(浜山トンネル)

荏原製作所(以下:荏原)は、国交省東北地方整備局発注の三陸沿岸道路 普代野田(ふだいのだ)地区に建設された白井トンネル、堀内トンネル、浜山トンネルにジェットファン10台と換気設備一式を納入しました。

1.背景と狙い

宮城県仙台市から青森県八戸市に至る約360㎞の三陸沿岸道路は、物流や観光に寄与し地域経済を支える主要なインフラです。2011年に発生した巨大地震により多くの場所で被害を受けましたが、その後、「復興道路」として道路や橋脚、トンネルなどの建設や整備が進み、2021年12月に全線開通しました。津波浸水区域を回避して整備された本道路は、今後、平時には産業や暮らしを支え、災害時には寸断されないネットワークとして避難や救命を支える機能を発揮していきます。

2.概要

ジェットファンはトンネル内の空気に流れを作り、走行車両の排気ガスなどの影響による視界不良を防ぐ設備です。また、火災時には煙の拡散防止や、鎮火後の排煙も行います。
換気制御システムは、常に環境が変化するトンネル内の風向や風速、空気中の物質濃度に合わせジェットファンの効率的な運転を実現することで、ランニングコストの低減に貢献していきます。

【全体概要】
発注者 国土交通省 東北地方整備局 三陸国道事務所
工事名 普代野田地区トンネル換気設備設置工事
工期 2019年7月31日~2021年12月10日
【設備概要】
設備名 台数 仕様
ジェットファン(白井トンネル:延長 2,058m)
口径:Φ1,530mm
全長:4,250mm
風量:55m3/s
ジェットファン(堀内トンネル:延長 1,587m)
ジェットファン(浜山トンネル:延長 1,582m)
計測設備 一式
操作制御設備 一式

3.今後の展開

国内のトンネル換気市場の規模は年間約30億円と言われ、老朽設備の更新や保守メンテナンスの需要も拡大傾向です。送風機技術では90年以上の歴史を持ち、国内の納入実績を多数もつ荏原は、さらなる高みを目指しさまざまな製品・サービスの提供を通して、今後も安全・安心に過ごせる社会インフラの発展に貢献していきます。



荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていきます。