2024年06月13日
左:排水ポンプの羽根車(Φ2600mm)、右:原動機室内
荏原製作所(以下:荏原)は、佐賀県武雄市の高橋排水機場(以下:本機場)の排水ポンプ3台の改造工事を実施しました。排水量を従来比約1.2倍に向上させたことにより、本機場は九州地方最大級の総排水能力(61m3/sec)になりました。
本機場は1秒間に約50トンの排水能力をもつ大規模な施設ですが、令和元年、令和3年に発生した豪雨の影響で河川の氾濫による浸水被害を受けたため、国による緊急治水対策プロジェクトのもと、2021年から3年をかけて排水能力増強のためのポンプ設備改造工事を進めてきました。
今回の工事では、既存設備を活かしポンプの回転速度を増すことで、総排水量の増量を実現しました。毎年ポンプを1台ずつ千葉県の富津工場に持ち帰り整備を行い、また減速機の取替も実施しました。整備・改造工事は水量が少ない非出水期※1に実施することで、本機場の稼働に影響なく安全に竣工を迎えました。
工事諸元 (抜粋) |
可動翼立軸軸流ポンプ(2600VSKGT型) Φ2600mm×20.4 m3/sec×3.2 m 固定翼立軸軸流ポンプ(2600VSGT型) Φ2600㎜✕20.4m3/sec×3.2 m |
1台 2台 |
工期 | 令和3年(2021年)2月9日~令和6年(2024年)3月31日 | |
施工場所 | 佐賀県武雄市朝日町高橋地先 | |
発注者 | 九州地方整備局 武雄河川事務所 |
荏原が掲げる長期ビジョン「E-Vision2030」では、「地球にやさしい社会、安全・安心に過ごせる社会インフラ、水や食べるものに困らない世界」を支え、「持続可能な社会づくりへの貢献」を目指しています。
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※ 文中の「○○○型」の表示は当社の機種記号です。
※1:秋から春にかけての梅雨や台風の影響がない時期。