2024年10月09日
「住宅における水害対応マニュアル(概要版)」
荏原製作所(以下:荏原)は、近年の豪雨災害などによる浸水被害を受けた住宅の早期復旧をサポートする「住宅における水害対応マニュアル(概要版)」を制作し、公開しました。
豪雨災害による浸水は、広い範囲に被害をもたらします。復旧現場ではNGO団体やボランティア、地域の方々に対応いただくことがほとんどですが、現場での判断や、それぞれのノウハウに一任されることが多いのが現状です。そのため、進め方により復旧工事の方法や費用、時間に大きな違いが出たり、本来実施する必要が無い作業が発生するなど、効率の良い復旧作業ができないことや、被災者の混乱や負担が増える、という状況がありました。
荏原はこれまで、ポンプをはじめとするインフラ設備の復旧や、義援金、社内ボランティア派遣や募金、社員食堂の復興応援ランチなどで被災地の復旧支援を進めてまいりました。また、2021年に発足した社内横断プロジェクト「荏原レスキュー」では、特に水害復旧時に貢献できる荏原の製品や技術、ノウハウを活用した新しいビジネスモデルの構築※を目指し活動しています。このたび「荏原レスキュー」の取り組みの一つとして、建物浸水被害を研究されている国立信州大学工学部の中谷先生監修のもと、「住宅における水害対応マニュアル」(以下:本マニュアル)を制作しました。本マニュアルは、日常の備えや被災直前の準備から、被災後の応急処置や復旧工事に向けた作業フローとポイントを、分かりやすいイラストと共に案内しています。また、各ステップにおけるチェック項目の一覧も設け、自治体、NGO団体、ボランティア、地域のみなさまにご活用いただきやすい内容になっています。
荏原は本マニュアルのデータ公開や冊子の寄贈を通じて被災した住宅の効率的な復旧の一助となるよう、配布を進めてまいります。
荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG 重要課題に取り組むことで、 持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていきます。
※復旧費用を低減する方法や、浸水した床下を効率的に乾燥させるための解析や実験を通じた検証、復旧作業時間の短縮を目指す設備の開発、避難所のトイレ問題を解決する設備の開発など。