エネルギー供給と脱炭素社会の実現

エネルギーの安定供給とカーボンニュートラル、どちらも実現するために

今、世界はカーボンニュートラルの実現に向けてGHG(Greenhouse gas/温室効果ガス)排出量の削減への筋道をあらゆるアプローチで模索しています。そのなかで注目されているエネルギー源が天然ガスやLNG(天然ガスを-162℃に冷却して液化させたもの、液化天然ガス)です。

天然ガスやLNGは、普段私たちが使用する電気をつくるためのエネルギー源として役立っています。また燃焼時のGHGの発生量が少ないため相対的に環境負荷が低く、脱炭素社会への移行において重要な役割を果たしています。そしてこれらのエネルギー源の運搬と製造過程には多くの機器が使用されています。荏原の製品も多くの場面で活躍し、例えばLNGの製造プラントで使用される冷凍系コンプレッサは世界中に豊富な納入実績をもっています。また極低温の可燃性ガスのため取り扱いが難しいLNGを移送するためのクライオジェニックポンプやエキスパンダ※は、当社の高い品質と技術力により−195.6℃という極低温の液体まで対応できるため、市場のニーズに応えています。

荏原のクライオジェニックポンプは、40年以上にわたって着実に製造実績を増やし、現在ではトップシェアを誇り、世界的にも認められています。さらにLNGプラント向けエキスパンダでも、100%のマーケットシェアを誇っています。最近では、プラントから回収した二酸化炭素を圧入油井(原油を生産する井戸)へ注入して原油を効率的に回収するプロセスで使用される CO₂インジェクションポンプにも注力をしており、二酸化炭素回収・貯蔵(CCS)する技術としても期待されています。これらの製品を通じて、エネルギーの安定供給とカーボンニュートラル社会を実現していきます。

内部で圧力エネルギーを利用可能な動力に変換するターボ機械のこと