洪水をゼロにおさえる

日本の「水制御」技術で挑む 世界の洪水被害をゼロにできるか?

水害の猛威から「当たり前の暮らし」を守る

近年は「異常気象」という言葉が頻繁に聞かれるようになりました。日本でも毎年のように極端な猛暑や大雨などに見舞われており、この異常気象によって、深刻な気象災害が発生しています。
この気象災害の中で、豪雨によってもたらされる「水害」は、特に私達の生活に大きな影響がある災害の一つではないでしょうか。元より日本は年間降水量が1700mlを(世界平均の倍以上)超える雨が多い国であることに加え、地形が急峻であるため、大雨に見舞われると急激に河川流量が増加し,洪水などによる災害が起こりやすい状況にあります。この洪水に対して、当社は長年に渡り、日本全国に設置された排水機場により、水害の猛威から「当たり前の暮らし」を守る使命を負っています。

そして、これからは、これまで培った「プラント設計のノウハウ」「技術提案力」「製品開発力」、および、その成果である「施工実績の多さ」「多様なポンプのラインナップ」「エンジニアリング能力」を、世界の洪水対策に役立てたいと考えています。

日本だけでなく、世界の水害に立ち向かうために

世界全体でも、ここ数十年での気温上昇を一因として、水害による被害が拡大しています。洪水は家屋や建造物に損害を与えるだけでなく、衛生環境を悪化させ疫病なども発生しやすくなります。推定では、河川の洪水によって影響を受ける人の数は2010年には世界全体で約6,500万人でしたが、今や1億人以上。2030年には1億3,200万人まで増加するとの予測があります。洪水によって人々の活動が阻害されたことによる経済損失は世界で5,000億ドルを超えるとも言われています。

この原因が地球温暖化であれば、私たちは、激甚化していく災害と向き合っていくことになるでしょう。そして世界には、日本よりもっと降水量が多く洪水が起きやすい地域が多く存在しています。さらに地域ごとに気候や水質も異なるため、日本の設備をそのまま国外に使えるとは限りません。世界で水害に立ち向かうには、課題解決のためのさらなるトータルソリューションの提供が必須だと考えています。荏原は日本だけでなく世界の洪水被害をゼロにする未来を目指します。