真空式汚水収集システム

負圧を利用した経済的でクリーンな下水収集システム

製品紹介

日本では今後は多くの地域で人口の漸減と高齢化・地方の過疎化が予想されるため、下水道事業の採算性が大きな問題点となっています。これらの地方の市町村では居住密度の低さや、地形地質状況、周辺の工事環境が要因となり自然流下式による管路建設費が割高になる場所が多く見受けられます。このような困難な場所における汚水収集方式として、真空式は真価を発揮します。

真空式汚水収集システムは、管路内に発生させた真空と大気との差圧により汚水を空気と混合して収集、搬送するシステムであり、「真空弁ユニット」、「真空管路」、「真空ステーション」の3つの要素から構成されています。家庭などから排水された汚水は、自然流下により宅内排水設備を経て真空弁ユニットに流入します。一定量の汚水が流入すると真空弁が自動的に作動し、汚水と空気が真空管路内に吸引されます。真空管路内で吸引された空気が膨張し、汚水は気液混相流となって真空ステーションに収集、搬送されます。

特長

1.経済的

①埋設深が浅い
真空管路は「のこ歯状」の縦断形状で布設されるため、埋設深を浅くできます。
②管径が小さい
汚水の収集、搬送は、空気の膨張を利用して行われ、搬送速度が速いことから、配管径を小さくできます。
③埋設物の回避が容易
管路損失が許される範囲内であれば、埋設物を上越し、下越しで回避できます。

2.漏れない・クリーン

配管内が真空に保たれていることから、万一損傷しても軽微な場合であれば汚水が外部に漏れません。高い気密性を有しているため、地下水など不明水の浸入がありません。汚水の搬送速度が速いため、管路の清掃作業は不要です。真空弁作動時に浮遊物も吸い込むため、スカムが発生しにくいシステムです。

3.耐震化

汚水の収集、搬送に必要な電力は真空ステーションだけに供給すればよく、停電対策も容易です。真空管路の管材としては「強度」、「対薬品性」、「対腐食性」にくわえて「耐震性」にも優れたポリエチレン管での施工が可能です。

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