エバラ時報 No.212 p.19 川井 政人 ほか
消火設備に搭載するための消火ポンプを開発した。今回開発した消火ポンプの主な特長は,ポンプ軸と電動機軸を一体化し,更に回転体の荷重を電動機内の密封玉軸受だけで支持する形式にしたことで,軸継手及びポンプ部の軸受が不要になり,軸方向長さを最大20%短縮したことである。もう一つの主な特長は,羽根車をクローズ形にして,主板・側板にライナリング,主板にバランスホールを設ける両ライナ方式を採用することにより,アキシャル荷重を軽減するとともに,軸封部に過大な圧力が加わらない構造にしたことである。性能面では,消火ポンプ用に新たに開発したハイドロを採用することにより,選定水量範囲が従来機種に比較して約20%拡大した。