機名:16×16×18-6stg HDB(図1) 6台
要項:1565m3/h×3377.1m×15116.5kW
インド向け超臨界石炭火力発電所用ボイラ給水ポンプである。
タービン駆動ポンプとモータ駆動ポンプがあり,モータ駆動ポンプは流体継手を介しているため,可変速仕様となっている。また,本ポンプは発電設備における超臨界圧ボイラへの給水を行うため,高温,高圧に適した二重胴の横軸多段ポンプである。高回転仕様でもあり,様々な構造的工夫がポンプ内部に施されている。また,軸封には高回転・高圧環境でも使用可能な特殊仕様のメカニカルシールを採用している。軸受潤滑は強制給油潤滑方式を採用している。
図1 火力発電所向けボイラ給水ポンプ Fig. 1 Boiler feed water pump for thermal power plant in India
機名:200×150SSD10M(図1) 6台
要項:420t/h×2122m×2377kW
液化天然ガス(LNG)を燃料とする世界最高水準の国内コンバインドサイクル発電所向けボイラ給水ポンプである。ポンプ構造は一重胴輪切形横軸多段であり,最高効率を目指す発電設備に設置されるため,高効率のポンプである。
ケーシング,羽根車,ガイドベーン,主軸等の主要部品には高温高圧環境下での材料特性に優れた13%クロム鋼を使用している。軸封にはメカニカルシールを使用し,軸受潤滑には強制給油潤滑方式を採用しており,潤滑油を循環させる強制給油装置も併せて製作,納入している。
図1 コンバインドサイクル発電所向けボイラ給水ポンプ Fig. 1 Boiler feed water pump for combined cycle power plant in Japan
機名:125×100SS14M(図1) 1台
要項:80t/h×1263m×393kW
国内化学プラント向けボイラ給水ポンプである。ポンプ構造はモータ駆動の一重胴輪切形の横軸多段ポンプである。使用液がボイラ給水であることから,主要部品であるケーシング,羽根車,ガイドベーン,主軸の材料には高温高圧環境下での材料特性に優れた13%クロム鋼を使用している。軸封にはメカニカルシールを使用し,軸受潤滑はオイルリング式の自己潤滑を採用している。
本ポンプは14段と段数が多く,主軸のたわみを考慮した設計がなされている。
実績が多く高い信頼を得ているポンプである。
図1 化学プラント向けボイラ給水ポンプ Fig. 1 Boiler feed water pump for chemical plant in Japan
①
②
③
トルクメニスタン向けガス液化プラント内発電設備向けのボイラ給水ポンプである。同じ納入先,同じ用途ではあるが,それぞれの要項及び顧客の要求に応じて構造の異なるポンプを製作,納入した。ポンプ①は二重胴横軸多段ポンプ,ポンプ②は一重胴水平割形横軸多段ポンプ,ポンプ③は一重胴輪切形横軸多段ポンプである。それぞれのポンプにタービン駆動とモータ駆動がある。
図1 ガス液化プラント内発電設備向けボイラ給水ポンプ Fig. 1 Boiler feed water pump for power generator in gas to gasoline plant in Turkmenistan
図2 ガス液化プラント内発電設備向けボイラ給水ポンプ Fig. 2 Boiler feed water pump for power generator in gas to gasoline plant in Turkmenistan
図3 ガス液化プラント内発電設備向けボイラ給水ポンプ Fig. 3 Boiler feed water pump for power generator in gas to gasoline plant in Turkmenistan
機名:3×8 3/4-10stg HSB(図1) 2台
要項:81m3/h×3009m×861kW
インドネシア尿素プラント向けアンモニアポンプである。尿素を合成するために必要な液体アンモニアを取り扱う重要なポンプで,高速回転に適し,メンテナンス性にも優れた二重胴水平割形多段構造をもつ。メカニカルシールは,アンモニアポンプ専用に開発された特殊二重シールである。
世界各国に納入実績が多数あり,高い信頼を得ている高圧ポンプの一つである。
図1 尿素プラント向けアンモニアポンプ Fig. 1 Ammonia pump for urea plant in Indonesia
①
②
韓国石油化学プラント向け高圧多段ポンプであり,2機種を納入した。
ポンプ①は反応塔にプロセス液を送り込むポンプであり,液温は200 ℃以上にも達する。このため,ポンプは二重胴構造をもち,メカニカルシールには二重シールを採用している。また,ポンプ内部部品には高温環境下でも十分な強度をもつ13%クロム鋼を使用している。
ポンプ②はプラント内発電設備向けのボイラ給水ポンプである。ポンプ構造は,メンテナンス性に優れた一重胴横軸水平割形ポンプである。ポンプ本体部品(ケーシング,羽根車,主軸,摺動部品)には全て高温高圧環境下での材料特性に優れた13%クロム鋼を使用している。
図1 石油化学プラント向けチャージポンプ Fig. 1 Charge pump for petrochemical plant in Korea
図2 石油化学プラント向けボイラ給水ポンプ Fig. 2 Boiler feed water pump for petrochemical plant in Korea
機名:125×100SSP6GM(図1) 2台
要項:67m3/h×1206m×460kW
インドネシア尿素プラント向けカーバメートポンプである。
カーバメートは尿素を合成する過程で生成される物質であり,毒性と腐食性が強い特殊な液体である。カーバメートポンプは,この特殊液体を取り扱うため,高い耐食性をもつ材料を使用し,更に高圧仕様にも対応した構造になっている。ポンプは一重胴輪切形多段ポンプであり,メカニカルシールには特殊二重シールを採用している。
世界各国に納入実績が多数あり,高い信頼を得ている高圧ポンプの一つである。
図1 尿素プラント向けカーバメートポンプ Fig. 1 Carbamate pump for urea plant in Indonesia
立軸斜流ポンプ(図1) 1台
口径:2000mm
要項:600m3/min×7.9m×1070kW
軸封部にメカニカルシールを採用した全速全水位先行待機型の雨水排水ポンプである。
全速全水位先行待機型とは,急な豪雨に対応するため雨水がポンプ機場に来る前にポンプを運転状態で待機しておくことが可能なポンプである。近年多発するゲリラ豪雨に備え,全速全水位先行待機型ポンプの需要が高まっている。
図1 2000mm 立軸斜流ポンプ Fig. 1 2000 mm vertical mixed flow pump
立軸斜流ポンプ(図1) 2台
口径:1350mm
要項:5m3/s×5.6m×440kW
水中軸受に特殊樹脂軸受,軸封部にフローティングシールを採用し,無注水化を行っている気中管理運転が可能な雨水排水ポンプである。水中軸受はインペラの下方と上方に設置されており,上方の水中軸受を二つ割りにすることによって,ポンプが据え付けられたまま軸受の交換が可能な構造である。
図1 1350mm 立軸斜流ポンプ Fig. 1 1350 mm vertical mixed flow pump
立軸斜流ポンプ(図1) 1台
口径:1200mm
要項:252m3/min×9m×560kW
水中軸受にセラミック軸受,軸封部にフローティングシールを採用し,無注水仕様の排水ポンプである。セラミック軸受は雨水に含まれる砂混じりの排水に強く(耐スラリー性),フローティングシールは非接触シールなので,摺動部品の消耗が少なく,メンテナンス周期を長くすることができる。
フローティングシールを二段構造にすることで漏水を少なくしており,軸に取り付けたファンによってポンプのスラスト軸受を自ら冷却して運転中の温度上昇を防止している。
図1 1200mm 立軸斜流ポンプ Fig. 1 1200 mm vertical mixed flow pump
立軸渦巻斜流ポンプ(図1) 5台
口径:900mm
要項:9000m3/h×16.2m×530kW
立軸渦巻斜流ポンプ 4台
口径:1000mm
要項:10800m3/h×17.1m×700kW
トルコの下水処理場に納入したポンプである。口径900mmのポンプ5台によって下水処理場内の処理施設へ汚水を送水し,口径1000mmのポンプ4台によって処理施設からの処理水を排水する。処理容量に応じて台数制御と回転速度制御を組み合わせて運転制御を行っている。いずれも無注水仕様で,軸受はファン空冷である。
図1 900mm 立軸渦巻斜流ポンプ Fig. 1 900 mm vertical mixed flow volute pump
立軸渦巻斜流ポンプ(図1) 1台
口径:1350mm
要項:260m3/min×13m×800kW
軸封部にメカニカルシールを採用し無注水化を行っている汚水送水ポンプである。現地の搬入開口部が小さいため,ケーシングは二分割構造を採用している。分割構造に際し,製作及び運搬しやすいよう配慮した設計としている。
図1 1350mm 立軸渦巻斜流ポンプ Fig. 1 1350 mm vertical mixed flow volute pump
横軸斜流ポンプ(図1) 2台
口径:1800mm
要項:6.84m3/s×3.5m×314kW
軸封部にメカニカルシールを採用し無注水化を行っている排水ポンプである。
羽根を回転する主軸は砂混じりの農業排水中にあり,流水による主軸の摩耗を少なくするため,主軸に全面スリーブを装着して保護し,耐摩耗性を向上させている。
図1 1800mm横軸斜流ポンプ Fig. 1 1800 mm horizontal mixed flow pump
横軸軸流ポンプ(図1) 1台
口径:1000mm
要項:2.5m3/s×2.9m×110kW
横軸軸流ポンプ 1台
口径:800mm
要項:1.5m3/s×3.0m×75kW
設備の信頼性,維持管理向上を目的とし,設備全体として無水化仕様とするため,軸封部にフローティングシールを採用し無注水化を行っている排水ポンプである。
口径1000mmと800mmの大小2台のポンプによって,雨量に合わせた台数制御を行っている。
図1 1000mm横軸軸流ポンプ Fig. 1 1000 mm horizontal axial flow pump
横軸斜流ポンプ(図1) 1台
口径:1500mm
要項:440m3/min×10m×1200kW
タイ向けの高流速型水道用取水ポンプである。
1980年代に当社が納入した既設のポンプの更新であり,今回,取り合い口径を同じままで約25%の流量増加に対応し,新たに設計して納入した。
バンコク首都圏は人口1000万人を擁するタイの政治・経済の中心地であり,昨今の急激な人口増加と経済成長に伴い,水需要が増加している。
図1 1500mm横軸斜流ポンプ Fig. 1 1500 mm horizontal mixed flow pump
立軸斜流ポンプ(図1) 3台
口径:1350mm
要項:18900m3/h×29.5m×2190kW
フィリピンのIPP(独立系発電業者)の火力発電所向け循環水ポンプである。過去12台を納入し,このたび3台を新たに納入した。
耐海水性を考慮してケーシングにステンレス鋼板を使用した製缶ポンプであり,水中軸受に樹脂軸受を採用した無注水仕様である。
本ポンプはグループ会社の荏原ベトナムポンプ(EVPC)と連携して生産した製品である。
図1 1350mm立軸斜流ポンプ Fig. 1 1350 mm vertical mixed flow pump
立軸斜流二相ステンレス鋼製缶ポンプ(図1) 4台
口径:2600mm
要項:828m3/min×33m×6200kW
中国の1000MW級火力発電所向け循環水ポンプである。耐海水性を考慮した二相ステンレス鋼製の製缶ポンプである。主要部品は富津工場で製造し,最終組立及び性能試験は中国のグループ会社荏原機械淄博有限公司(EMZ)で行い,協業体制で生産を行った。
本ポンプはケーシングを取り外すことなく,ポンプの回転体を抜き出すことが可能である。そのため,ポンプの水中軸受スリーブ等の摺動部のメンテナンスに要する期間の短縮及びコストの低減に寄与している。
図1 2600mm 立軸斜流二相ステンレス鋼製缶ポンプ Fig. 1 2600 mm Vertical mixed flow duplex stainless-steel can pump
立軸斜流二相ステンレス鋼製缶可動翼ポンプ(図1) 1台
口径:1500mm
要項:390.4m3/min×28m×2400kW
サウジアラビア向け海水淡水化プラントの海水取水ポンプである。既設のポンプの更新であり,長寿命化のためニレジスト鋳鉄製からスーパー二相ステンレス鋼の製缶ポンプとして納入した。
可動翼を採用し,現地の負荷に合わせて,翼角制御によって適正流量に調整することで,消費エネルギーを削減し,プラントの造水コスト低減に貢献している。二相ステンレス鋼製の可動翼ポンプは当社初である。
図1 1500mm 立軸斜流二相ステンレス鋼製缶可動翼ポンプ Fig. 1 1500 mm Vertical mixed flow duplex stainless-steel can pump with adjustable vane
①立軸斜流ポンプ(ピットバレル形)(図1) 2台
口径:1500mm×900mm
要項:141.7m3/min×21.5m×630kW
②立軸両吸込渦巻ポンプ(ピットバレル形) 4台
口径:1500mm×900mm
要項:125m3/min×26.5m×700kW
ポンプ①はインドネシア向け地熱発電用ホットウェルポンプである。接液部がステンレス鋼製であり,温泉水の耐食性に考慮した材質選定となっている。
ポンプ②はフィリピン向け地熱発電所用ホットウェルポンプである。二相ステンレス鋼製の製缶ポンプであり,温泉水の耐食性と重量軽減を考慮した設計になっている。また,本ポンプは両吸込みのインペラを採用することで,吸込性能の改善を図っている。
地熱発電のプロセスを図2に示す。発電に使用された地熱の蒸気は復水器で温水になる。その温水は再循環のために冷却塔で冷却されるが,復水器から出た温水を冷却塔へ送水するためのポンプがホットウェルポンプである。
図1 1500×900mm 立軸斜流ポンプ(ピットバレル形) Fig. 1 1500×900mm Vertical pit barrel type mixed flow pump
図2 地熱発電のプロセス Fig. 2 Geothermal power generation process
立軸斜流製缶ポンプ(図1) 5台
口径:1100mm
要項:215m3/min×46.1m×2100kW
立軸斜流製缶ポンプ 4台
口径:1000mm
要項:183m3/min×46.1m×1800kW
トルクメニスタンのガソリン精製プラント向け冷却水取水ポンプである。現地での冬季の低温環境に配慮し設計になっている。寒冷地向けに材料を変更するとともに,内部に水が溜まりにくい構造としていることが特徴である。
ポンプ内部で水が凍結して氷になった際の膨張による破損がないように配慮するとともに,ポンプ大気部は低温となり耐衝撃性の低下が懸念されるため,低温環境においても耐衝撃性が保証された材料を使用している。
図1 1100mm 立軸斜流製缶ポンプ Fig. 1 1100 mm Vertical mixed flow can pump
①石油化学プラント用ポンプ
機名:500×400VPCS(図1),300×250UCWMほか計148台
②化学プラント用ポンプ
機名:300×200VPCS,400×300KSほか計56台
③石油化学プラント用ポンプ
機名:150LPWほか計18台
中東や東南アジアを始め,世界各地の石油・ガスプラントを中心に,プロセスポンプを約400台納入した。
基本設計・構造はAPI610(アメリカ石油学会規格)に準拠し,かつ要求の厳しい顧客仕様に適合させている。
ポンプ①はトルコ向け,ポンプ②はトルクメニスタン向け,ポンプ③はマレーシア向けである。
図1 500×400VPCS型APIポンプ Fig. 1 500×400 model VPCS API pump for Turkey
立軸斜流二相ステンレス鋼製缶ポンプ(図1) 4台
口径:1200mm
要項:245m3/min×53.1m×2750kW
トルクメニスタン向け肥料プラント用の海水取水ポンプである。カスピ海から取水し,主にプラントの冷却水として利用される。
カスピ海は海ではなく湖であるが,塩湖と呼ばれ湖水は海水の1/3の塩濃度がある。このため耐海水性を考慮した二相ステンレス鋼の製缶ポンプである。
ポンプを現地まで陸送するために,ポンプを分割設計し,コンテナに入れて輸送できるようしていることも特徴である。
図1 1200mm 立軸斜流二相ステンレス鋼製缶ポンプ Fig. 1 1200 mm Vertical mixed flow duplex stainless-steel can pump
立軸斜流二相ステンレス鋼製缶ポンプ(図1) 5台
口径:900mm
要項:100.2m3/min×42.2m×950kW
マレーシア向けLNG受入基地に納入した気化器海水ポンプである。天然ガス(NG)は気体として採取され,輸送のため極低温のLNG(液体)として船舶等で輸送する。
ガスとして利用するために受入基地でLNGを気化する必要がある。極低温のLNGを海水で常温に昇温してガスに戻すのが一般的であるが,その海水を取水し熱交換器へ送水するのがこの気化器海水ポンプである。
耐海水性を考慮しスーパー二相ステンレス鋼の製缶ポンプとなっている。
図1 900mm 立軸斜流二相ステンレス鋼製缶ポンプ Fig. 1 900 mm Vertical mixed flow duplex stainless-steel can pump
低NPSH LNG サブマージドモータポンプ(図1) 6台
機名:10ECR-185(5)
要項:808m3/h×290m-LNG×439kW×0.55m(NPSH)
モータを含むポンプ全体が-162℃のLNG(液化天然ガス)中に潜設されるポンプである。
選定チャート上は2P機種が選定可能な流量・揚程であったが,低NPSHが要求されたため,対応するために4P機種を選定し納入した。
本件は,米国のグループ会社 EIC(Ebara InternationalCorporation)との協業体制で納入した。
図1 LNGサブマージドモータポンプ Fig. 1 LNG submerged motor driven pump
立軸斜流多段ポンプ(図1) 4台
口径:800mm
要項:5350m3/h×130m×2630kW
口径800mmの大口径消火ポンプである。
羽根を3段にして高揚程としており,耐海水性を考慮して接液部の部品はステンレス鋼を用いている。
消火用ポンプは,停電時でも運転可能にする必要があるため,モータの他にエンジンでも駆動することができる(4台中3台)。また,水中軸受に特殊樹脂軸受,軸封部にグランドパッキンを採用しており,海水を取水するためケーシングに海洋生物の付着を防止する特殊塗料を塗装していることも特徴である。
図1 800mm 立軸斜流多段ポンプ Fig. 1 800 mm vertical multi-stage mixed flow pump
横軸軸流ポンプ(図1) 1台
口径:800mm
要項:72.75m3/min×1.29m×90kW
製塩プラント用循環ポンプである。高温,高濃度の海水を循環するポンプで,過酷な条件で用いられる。このため,材料に耐食性の高い特殊合金を用いている。また,軸封部にはダブルメカニカルシールを採用し,2つのシールの間に洗浄水を流して塩の析出を防止するなどの工夫がなされている。
図1 800mm 横軸軸流ポンプ Fig. 1 800 mm horizontal axial flow pump
水中モータポンプ(図1) 2台
口径:500mm
要項:24.7m3/min×80m×500kW
上水道設備用の河川水取水ポンプである。高電圧モータを採用している。また,上水用のため水封式モータとしており,地上に給水装置であり膨張調整装置でもあるヘッドタンクを設け,配管によってモータ内部と水の連通をさせ,モータ内部の封入液の膨張・収縮を調整している。ヘッドタンクの水位の低下状況を把握することによってシール部の劣化具合の変化を知ることができるようになっている。
図1 500mm 水中モータポンプ Fig. 1 500 mm submersible motor pump
水中モータポンプ(図1) 3台
口径:1350mm
要項:216m3/min×5.5m×330kW
流入してきた雨水を河川へ排水する雨水排水用ポンプである。モータは乾式水中モータを採用している。
ポンプ機場にコラムパイプを設置し,コラムパイプにポンプ本体を搭載する構造となっている。地上の施設を必要最小限にとどめ,機器や設備の費用を抑えることができるほか,ポンプ本体をコラムパイプから着脱するだけで据付け,引き上げできるためメンテナンスも容易である。
図1 1350mm 水中モータポンプ Fig. 1 1350 mm submersible motor pump
立軸斜流ポンプ 1台
口径:900mm
要項:6800m3/h×5.8m×160kW
ケーシング内面にFRPライニングを施し,防食用に犠牲陽極(亜鉛板)を内部に取り付けた海水用ポンプである。
約50年前に当社が納入したポンプの更新である。既設のポンプは無注水仕様ではなかったが,水中軸受に樹脂軸受を採用し無注水化を行っている。また,FRPライニングも当時はなかった技術である。ポンプ内部は流速が速いため,塗装が痛みやすく,海水用ポンプは頻繁に補修塗装や部品交換が必要となる。本ポンプはFRPライニングと犠牲陽極を採用したことによって部品の長寿命化を図っている。
立軸斜流ポンプ 1台
口径:400mm
要項:1100m3/h×25m×110kW
製鉄所のスケールピットポンプである。製鉄所の圧延工程で高温の鋼材表面に水スプレーノズルを噴射し,スケールと呼ばれる表面膜を剥離するが,除去したスケールを含む懸濁液をピット(槽)へ集め,この懸濁液を排水するのがスケールピットポンプである。懸濁液は金属を含むため,ポンプには硬質の材料を使用している。
管内クーラ 1台
口 径:1350mm
熱交換量:1410MJ/h
管内クーラ(図1) 1台
口 径:1800mm
熱交換量:1730MJ/h
管内クーラ 1台
口 径:2000mm
熱交換量:1470MJ/h
取り外し可能なキャスタ付き伝熱管ユニットを備えた,ディーゼル機関冷却用の管内クーラである。
管内クーラをポンプ吐出流路に接続し,クーラ内側の伝熱管にディーゼル機関冷却水を通し,ポンプの揚水によって冷却するようになっている。
図1 1800mm管内クーラ Fig. 1 1800 mm in-pipe heat exchanger
型 式:GCK100-D50(図1) 1台
モータ出力 :450kW
入力回転速度:750min-1
出力回転速度:11 min-1
国内排水機場向け直交歯車内蔵充排油式流体継手である。本流体継手は,立軸斜流ポンプ駆動用で,ポンプが発生するスラスト力を保持するために,スラスト軸受を有している。無負荷試験及びポンプとの連合試験を行い,良好な結果を確認後に出荷した。
図1 直交歯車内蔵充排油式流体継手(型式GCK100-D50) Fig. 1 Charge and discharge type bevel-geared fluid coupling(model GCK100-D50)
型 式:HCLV140(図1) 8台
モータ出力 :3050kW
入力回転速度:744min-1
出力回転速度:720~180min-1
カタール向け送水ポンプ用可変速流体継手である。本流体継手は,HCLV型における最大モデルであり,海水淡水化プラントにおける送水ポンプ駆動用として使用される。
図1 可変速流体継手(型式HCLV140) Fig. 1 Variable speed fluid coupling (model HCLV140)
近年の「地球温暖化防止」,「エネルギー問題」等の省エネルギー要求に応える製品として,当社は,インバータ方式を採用した省エネルギー型家庭用深井戸水中ポンプユニットHPBH-E型(図1)を2016年2月から出荷を開始した。
主に一般家庭での深井戸からの給水用途として使用される。
特長
(1)省エネルギー化
インバータによる吐出し圧力一定制御を行い,主に小水量域でポンプの運転回転速度を抑えることによって,従来製品と比較し,大幅な省エネルギー化を実現した。
また,井戸の水位の影響を受けることなく常に一定の水圧での給水が可能で,減圧弁の設置も不要とした。
(2)小型・軽量化
地上部ユニットは,従来製品に対し,全ての構成機器を見直し,他機種との部品共用や圧力タンクの小容量化等によって,大幅な小型化と軽量化を実現した。
(3)3種類の圧力設定を用意
用途や井戸水位によって,3種類の圧力設定を用意し,一般給水から水圧が必要な洗車や散水等まで,幅広い対応が可能である。
(4)高い信頼性と安心を確保
①ユニットカバー材質には万一に備え,難燃材を採用した。
②防虫・防湿対策として,制御盤筐体内に樹脂を充填,制御基板充電部を保護した。
③主要接液部にはステンレス鋼やステンレス鋳物,鉛フリー銅合金を使用し,水道法における「給水装置の浸出性能基準」に適合させた。
(5)外部信号出力に対応
特別附属品として,オプションボックスを用意し,ポンプ運転と連動した滅菌器の制御や,電極を用いた井戸水位の液面検出機能(渇水信号の入力,自動復帰信号の入力,渇水信号の外部出力)への対応が可能である。
仕様
口径:
25mm
モータ出力:
0.37~0.6kW(単相100V用)0.45~1.1kW(三相200V用)
給水量:
最大90L/min
全揚程:
最大84m
吸上げ高さ:
最大60m(1.1kW機種)
(実際の寸法 左:地上給水ユニット H.355mm 右:水中ポンプ H.527〜758mm) 図1 HPBH-E型 Fig. 1 Model HPBH-E
グローバル向けEVMS型に対し,JIS規格フランジの採用,メカニカルシールのバリエーションを増やした日本国内向けEVMS型を開発することでEVM型をフルモデルチェンジし,2016年12月から販売を開始した。
特長
(1)主に工業用水若しくは飲料水給水用途向けSUS304仕様であるEVMS型(図1),及び純水製造装置用途向けSUS316仕様であるEVMSL型をそれぞれラインナップした。
(2)小水量側にEVMS1型及び大水量側にEVMS20型を加え,より高効率な運転要項での選定を可能にした。
(3)羽根車のデザインを一新し,羽根車の多段化に伴い発生する多大なアキシアルスラスト力の抑制と,ポンプ性能向上を同時に図った(図2左側)。
(4)グローバルEVMS型で設定したハウジング形管継手仕様を採用することで,配管接続のバリエーションを増やし,主にセット機器メーカの要求に対応可能とした。
(5)ケーシングカバーに従来の呼び水プラグに加え空気抜きプラグを追加し,確実なエア抜きを可能とした(図2右側)。
仕様
口 径:25~50mm
モータ出力:0.37~18.5kW
吐 出 し 量:最大500L/min
全 揚 程:最大250m
図1 EVMS型ポンプ外観 Fig. 1 General view of pump model EVMS
図2 新型羽根車(左側)及びケーシングカバー(右側) Fig. 2 Shurricane impeller (left) and casing cover (right)
マンホールポンプ用水中ポンプDML2型に口径50mm機種を追加し,2016年2月に発売を開始した(図1)。
従来,口径50mmマンホールポンプのラインナップは,ボルテックス式だけだったが,ノンクロッグ式のDML2型を追加した。ノンクロッグ式は,ボルテックス式と比べ高効率であるため,ランニングコストの低減が可能となる。
また,ポンプ外形寸法をコンパクトな設計とし,1号マンホール(内径900mm)への設置を可能とした。
仕様
口径:
50mm
モータ出力:
0.75kW
吐出し量:
最大0.73m3/min(50Hz),0.67m3/min(60Hz)
全揚程:
最大9.7m(50Hz),10.7m(60Hz)
異物通過径:
50mm
図1 50DML2型マンホールポンプ Fig. 1 Manhole pump, model 50DML2
ブラジルTHEBE社製のISO寸法規格ポンプを,荏原ブランドとして南米市場以外の地域に投入した。
モータ直結のTH型※,モータ直動のTHD型※の2シリーズを揃え,従来の当社製標準ポンプラインナップになかったANSIフランジ搭載の鋳鉄製単段エンドトップ形として,北米市場などを中心に拡販を図っていく。
仕様
TH型※
口 径:25~150mm
モータ出力 :0.18~220kW
吐出し量 :最大675m3/h
全 揚 程 :最大216m
軸 封:グランドパッキン又はメカニカルシール
使用液温範囲:-30~105℃
THD型※
口 径:25~150mm
モータ出力 :0.18~45 kW
吐出し量 :最大675m3/h
全 揚 程 :最大133m
軸 封:メカニカルシール
使用液温範囲:-30~105℃
※「TH型」,「THD型」は,当社グループ会社Thebe Bombas Hidraulicas S.A.で管理している機種記号です。
図1 TH型<sup>※</sup>ポンプ外観 Fig. 1 Model TH
図2 THD型<sup>※</sup>ポンプ外観 Fig. 2 Model THD
後谷地排水機場(図1)は,宮城県北東部に位置し,北上川及び旧北上川に囲まれた輪中地帯にあり,国営中津山農業水利事業によって建設された排水機場である。本排水機場は,湛水被害の軽減と維持管理の軽減を図るため,建設されたものであり,構造上の特徴としては,原動機の空冷化やポンプケーシングドレンの自動化など,冬期凍結防止対策を行っている。なお,これまで当地区の排水を担ってきた後谷地第1排水機場は当社製ポンプであり,2016年までの82年間稼動し,このほどその役目を終了した。新設ポンプ設備も同様の活躍が期待される。
No.1,No.2主ポンプ
口径:1800mm横軸斜流ポンプ 2台
要項:8m3/s×6.1m×643kW(ディーゼルエンジン)
No.3主ポンプ
口径:1350mm横軸斜流ポンプ 1台
要項:4m3/s×5.9m×322kW(ディーゼルエンジン)
No.4主ポンプ
口径:1350mm横軸斜流ポンプ 1台
要項:4m3/s×4.0m×201kW(モータ)
図1 後谷地排水機場 Fig. 1 Ushiroyachi drainage pump station
糠田排水機場(図1)は,利根川と荒川を結び利根川の水を首都圏に運ぶ武蔵水路(都市用水及び浄化用水)の末端に位置し,荒川の増水時は,内水排除で取込んだ水等を荒川へ強制排水することで,水路周辺地区を浸水被害から守る重要な役割を担う。建設から約50年が経過し,老朽化等に伴う改修工事は4年半にわたり,一定の排水機能を維持しながら,機械・電気設備の順次更新,土木耐震補強等を実施した。既存の2機場を統合し,排水能力は新たに50 m3/s(既設40 m3/s)に増強された。それに伴う吸水槽渦対策として流れ解析を活用し,ポンプ吸込渦対策形状の最適化を図っている。納入先は独立行政法人水資源機構である。
口 径:2000mm立軸斜流ポンプ 2台
要 項:10m3/s×7.8m×1050kW
口 径:1800mm立軸斜流ポンプ×4台
要 項:7.5m3/s×8.5m×860kW(2台) 7.5m3/s×7.7m×780kW(2台)
図1 糠田排水機場 Fig. 1 Nukata drainage pump station
愛知県善太新排水機場更新工事において,排水ポンプ設備,電気設備,消音設備等の高機能化設備を納入した(図1)。
排水ポンプは,地盤の不等沈下が生じても迅速な復旧(水平度修正)が可能な機構を有し,水中軸受は耐摩耗性を考慮した材料とともに,設置状態のまま交換可能な「楽々点検ポンプ」構造とした。駆動機は立軸モータをガスタービンに変更し,消音器・ダクト形状も工夫し,既設モータと同等の配置,質量制限内に収めている。低騒音,低振動で,停電時の排水ニーズに応える設備とした。
また,二軸式ガスタービンの特徴である回転速度制御が容易であることを活かした排水量制御も可能とした。
口径:
1800mm立軸斜流ポンプ 3台
要項:
470m3/min×5.6m×581kW
駆動機仕様:
立軸二軸式ガスタービン
図1 駆動機室全景(更新後) Fig. 1 Panoramic view of the engine room (after renewal)
瀬戸内Kirei未来創り合同会社向けに排水ポンプを納入した(図1)。
本設備は錦海塩田跡地に建設される日本最大級の太陽光発電所及び周辺地域の浸水被害対策として,排水機能の向上を図るため,既設ポンプ故障時のバックアップ用排水ポンプ1台を増設したものである。
また停電対策として排水ポンプが72時間連続運転可能な非常用発電設備を新設した。排水ポンプ及び納入主要機器は次のとおりである。
口径:
900mm横軸斜流ポンプ 1台
要項:
6900m3/h×6m×190kW
非常用発電設備(1000kVA),燃料貯留設備,動力制御盤×1式
図1 増設排水ポンプ Fig. 1 Drainage pump
鳴門塩業向け蒸発缶(図1)
鳴門塩業株式会社向けに,製塩用濃縮結晶装置として強制循環式蒸発缶を納入した。7缶4重効用方式で運用されていた従来設備のうち,苦汁濃縮用の0号缶の更新工事を行った。
型 式:強制循環式蒸発缶(FC)
蒸発能力:3.0t/h
機 器:加熱缶,蒸発缶,循環ポンプ
現状の生産量に合わせて新規缶の最適化を行った。ポンプ定格動力は既設設備に対して50%以上削減となり,ランニングコストを低減させることができた。その他,製品品質の向上等の効果も期待できる。
日本食塩製造向け蒸発缶
日本食塩製造株式会社向けに,製塩用濃縮結晶装置として強制循環式蒸発缶を納入した。6重効用方式で運用されていた従来設備のうち,5号缶の更新工事を行った。
型 式:強制循環式蒸発缶(FC)
蒸発能力:約9.0t/h
機 器:加熱缶,循環ポンプ
今回の新規更新により,生産効率向上等の効果が期待できる。
図1 蒸発缶外観 Fig. 1 General view of evaporator
水路幅2200mm×水路深さ5690mm×2基
開発当初は軽量である特性を生かして救急排水ポンプ設備向けとしていたが,個々の水路幅に合わせられるよう改良を行い一般排水機場向けにも納入していた。
今回本除塵機最大の特長である樹脂製の特性を生かし,海水の影響を受ける機場において長期的に使用可能とするため,強度を必要とする主要鋼製部材に二相ステンレス鋼材を採用し耐食性を大幅に向上することで海水に強い除塵機として納入した(図1)。高機能樹脂製除塵機には以下の特長がある。
騒 音:金属同士の摺動部分が無いため不快音が無く,鋼製除塵機と比べ10~15dB(A)騒音が小さくなる。
耐食性:主部材を樹脂及び二相ステンレス鋼とすることで,一般鋼材のように防錆処理が不要となり,補修費などを考えると経済的である。
軽 量:鋼製除塵機の約1/3の質量のため,除塵機一体での吊り下ろしが可能となり,据付費用の削減につながる。
図1 高機能樹脂製除塵機(耐海水仕様) Fig. 1 High performance resin trash removal screen (Seawater resistant)
1000型ジェットファン(高風速)(図1) 11台
納入先:国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所
国道357号東京湾道路は,東京湾に面する千葉・東京・神奈川の各都市を結ぶことによって,都市内の交通を臨海部へ転換させ,地域の交通を円滑にする道具である。
国道357号東京湾トンネルは,東京湾を横断して台場と羽田空港をつなぐ道路となっており,2016年3月26日に西行き(海側)が開通した。
本工事では,排煙設備としてジェットファン他を納入した。
本設備の特徴はトンネル内における火災発生時に,トンネル内残存者の避難環境確保をするため,風向風速計・交通量測定装置によって,トンネル内の状態を把握し,①前流し制御(図2),②低風速化制御(図3)いずれかの風速制御を実施することである。
①前流し制御
車両の流れがスムーズの場合,火災地点より前方の車両は自走で避難が可能であるが,火災地点より手前の車両は停止し,徒歩で進行方向とは逆方向に避難する。このときの避難環境を確保するため,火災地点より手前に煙を遡上させないよう,進行方向に風を流す前流し制御を実施する。
②低風速化制御
車両が渋滞している場合,火災発生地点前後で車両は停止し,両方向に徒歩で避難する。このときの避難環境を確保するため,煙の拡散を防ぐようトンネル内風速を0m/s近傍に維持する低風速化制御を実施する。
なお,現地試運転において,いずれの制御パターンにおいても,目標値を満足する結果が得られた。
図1 高風速型ジェットファン Fig. 1 High velocity jet fan
図2 前流し制御 Fig. 2 Forward flow control
図3 低風速化制御 Fig. 3 Wind velocity decreasing control
CFRP[Carbon Fiber Reinforced Plastics(炭素繊維強化プラスチック)]で形成した動翼(図1)を風洞用口径6300mm軸流送風機に適用した。CFRP材は,比強度が鉄の10倍以上,比弾性率が鉄の7倍以上ある,軽量かつ,高強度の素材であり,最新鋭旅客機の機体にも適用されて話題となった。
今回CFRPによる翼体の構造設計では,接着やレイヤーに起因する強度不確定要素の評価を徹底し,有限要素法(FEM:Finite Element Method)による構造解析を入念に行った。主要構造体はドライカーボンとし,非破壊検査を徹底するために組立式構造としている。完成品実体で疲労及び,破壊強度を評価し,設計強度を満足したことを確認した上で製品化している。
軸流送風機動翼は,遠心力と空力モーメントの合成負荷に耐える強度と,流麗な空力形状の仕上がりが求められ,従来はアルミニウム合金による鋳造材,又は,鍛造材が適用されてきた。CFRP材を適用したことによって,動翼質量は半減し,羽根車慣性モーメントは27%低減できる結果となった。回転体の軽量化は風洞装置の加減速特性向上及び,電気設備の負荷軽減に寄与する。今後更なる軽量化の実現を目指して研究を重ねていきたい。
図1 炭素繊維動翼 Fig. 1 Carbon fiber composite rotor blade
[㈱荏原風力機械]
型式:300×250(VII)TBM(V)(図1)
水処理反応槽の散気装置に空気を供給するブロワである。
これまで実施してきた流れ解析,形状の変更検討によって,流路形状に設計最適化を施した。これによって,幅広い流量域での効率上昇を見込むことができ,また性能予測の精度が大幅に向上した。
合計6台のブロワを袖ヶ浦工場から出荷した。内訳は,全て国内下水処理向け曝気用ブロワである。
図1 国内下水処理場向け曝気ブロワ Fig. 1 Public sewage aeration blower in Japan
鋳鉄製多段ターボブロワ(図1)
型式:TB(V)
仕様:560m3/min×-3.0/72kPa×870kW
大阪市建設局に納入した津守下水処理場向け曝気用ブロワ(口径700mm)である。大阪市で最初に建設された津守下水処理場(1940年4月通水)は,市中央部から西部の区域の下水を処理している。今回,1978年設置の老朽化した大型ブロワ2台及び反応槽までの空気配管を更新した。
ブロワ本体は省エネルギー効果の高いインレットベーン風量制御を採用し,潤滑油冷却に空冷式潤滑油クーラを用いて冷却水設備を削減した。また設置制約によって吸込は下方,吐出しは上方のプロポーションを採用した(一般的には吸込,吐出しともに下方が標準)。
処理場を稼働しながらの切替更新工事,水処理設備や電気設備の更新工事も並行して行われていたため,発注者を含め工事関係者による綿密な工程調整によって工事は進められ,2016年3月から新ブロワの運用が開始された。
図1 鋳鉄製多段ターボブロワ Fig. 1 Cast iron multi-stage turbo blower
エリオットグループは合計39台の圧縮機を出荷した。内訳は,遠心式多段37台,遠心式単段2台である。仕向け地別では,アジア向け9台,中近東向け13台,北南米向け9台,ヨーロッパ向け8台となる。
図1はロシア向けで,新設されるエチレンプラントとしては世界最大規模の分解ガス圧縮機(Cracked Gas Compressor)の連結機能試験の様子である。
分解ガス圧縮機は,分解炉で熱分解されたナフサ及びガス・オイルなどの炭化水素をガス分留装置に送り込むために使用される。分留装置では石油化学基礎製品(エチレン,プロピレン,ブタジエン,ベンゼン,トルエン,キシレンなど)に仕分けされ化学製品になっていく。図1の圧縮機はエチレンプラントの基幹機器であるといえる。圧縮機は,性能試験及び機能試験で良好な結果を確認後出荷した。
図1 ロシア向け遠心多段圧縮機(型式88MD2-2+88M4I+60M4/4I)連結機能試験 Fig. 1 Multi-stage centrifugal compressor for Russia (model 88MD2-2 + 88M4I + 60M4/4I) string test
[エリオットグループ]
エリオットグループは合計13台の多段蒸気タービンを出荷した。仕向け地別では,アジア向け4台,中近東向け4台,北南米向け2台,ヨーロッパ向け3台となる。
仕向け先は,石油精製,石油化学プラントでのプロセスガス圧縮機駆動用と発電プラントであった。
図1は,ロシア向け遠心式圧縮機駆動用多段蒸気タービン(型式SNV-10)である。両吸込・カムリフトタイプのマルチガバナバルブを備える大出力復水型タービンであり,回転速度制御によって圧縮機の幅広い運転レンジに対応することができる。また,高圧・高温の蒸気に対応するため,高圧ケーシングを採用している。
図1 ロシア向け多段蒸気タービン(型式 SNV-10) Fig. 1 Multi-stage steam turbine for Russia (model SNV-10)
[エリオットグループ]
半導体を始めとした,電子部品の製造に使用されるドライ真空ポンプへの環境性能に対する要求は年々増している。
そこで,Poly・メタルエッチングに代表される半導体製造プロセス中負荷用途向けに,耐プロセス性能と省エネルギー性能を両立したドライ真空ポンプEV-L型を開発した(図1)。これによって,軽負荷向けEV-S型,及び重負荷向けEV-M型と併せ,全ての領域で最適なドライ真空ポンプをラインナップすることとなった。EV-L型の主な特長は以下のとおりである。
特長
(1)低消費電力(当社EV-M型比最大50 %削減・到達運転時)
(2)内部温度プロファイル最適化
(3)耐食材料を標準採用
仕様
図1 ドライ真空ポンプ EV-L100N型 Fig. 1 Dry vacuum pump model EV-L100N
各種分析機器や電子顕微鏡等の理化学機器向けに,ドライ真空ポンプEV-SA30型(図1)の販売を開始した。当社は,理化学機器向けにPDV250/500型及びEV-SA20型の空冷式ドライ真空ポンプをラインナップしているが,理化学機器の更なる高性能化に対応するため,大排気速度を有するEV-SA30型をラインナップに加えた。
EV-SA30型は,内部圧縮構造の工夫によって,EV-SA20型と同等の低消費電力でありながら最大排気速度を約2倍に向上させたポンプである。
EV-SA30型の主な仕様及び特長は,以下のとおりである。
特長
(1)電源だけで運転可能(冷却水不要)
(2)大排気速度(3300 L/min)
(3)低消費電力(到達運転時0.45 kW)
(4)低騒音[57 dB(A)]
仕様
電源仕様:単相/三相200-240 V(50 Hz/60 Hz)
排気速度:3300 L/min
消費電力:0.45 kW
到達圧力:2.0 Pa(ガスバラスト無し)3.0 Pa(ガスバラスト有り)
図1 ドライ真空ポンプ EV-SA30型 Fig. 1 Dry vacuum pump model EV-SA30
スクリューチラー RHSDW型は,既存ターボ冷凍機などの更新案件への対応として開発されたコンパクトな機器である。
昨今の冷凍機更新案件においては,マシンハッチやエレベータなどの十分な搬入動線が確保できない場合があった。このため,RHSDW型の分割搬入を可能とし,搬入が難しかった現場への対応を行っていた。
当初,分割搬入への対応は,案件ごとにカスタム設計を行っていたが,2015年から,RHSDW型(図1)のうち402シリーズでモジュール構造を採用した分割構造を標準とした。
分割搬入対応は2011年以降,5案件(41モジュール)の納入事例がある。
図1 RHSDW402型 熱交換ユニット Fig. 1 Heat exchanger unit model RHSDW402
[荏原冷熱システム㈱]
日本政府は2013年度からJCM(二国間クレジット制度)設備補助事業を開始している。当社は2013年度からJCMに参加し,2014年度の二次募集でバングラデシュのCITY SUGAR社の砂糖工場における設備冷却用の冷凍機を納入し運転を開始した。
バングラデシュでは主にレシプロ式やスクリュー式などの比較的小型の冷凍機が採用されているが,今回,GHG(温室効果ガス)の削減を目的とし,高効率ターボ冷凍機を納入した。
仕様
型 式:RTBF027(図1) 2台
冷凍能力:774kW{220 USRt}
使用冷媒:HFC245fa
C O P:6以上
冷 水:12℃→7℃
納入した高効率ターボ冷凍機と同国で一般的に採用されている冷凍機の消費電力の差は28.4kWで,納入した冷凍機2台で約255tCO2/年の排出削減量※を見込んでいる。さらに,本JCM事業のCO2排出量削減量に基づきJCMクレジットが発行されるとその量の50%以上が日本政府に納入される予定である。
※バングラデシュのグリッド排出係数換算
図1 高効率ターボ冷凍機 RTBF027 Fig. 1 High efficiency centrifugal chiller model RTBF027
[荏原冷熱システム㈱]
納入先は,世界有数の石油化学工場であり,その中の製造プロセス冷却用として,他社製冷凍機を長い間使用していたが,経年劣化による性能低下のため当社製冷凍機に更新することとなった。
仕様
型 式:16JH159(図1) 2台
冷凍能力:5397kW{1535USRt}
冷 水:20℃→15℃
冷却水 :海水
また,海水仕様であり伝熱管チューブの汚れが懸念されるため,オプションとして自動チューブ洗浄システムを装備している。
製品性能に加え,早期段階からの技術資料の提示,納入先からの技術の問合せへの迅速な対応,同様の他プラントへの納入実績などが高く評価された。
図1 吸収式冷凍機 16JH159型 Fig. 1 Absorption chiller unit model 16JH159
[荏原冷熱システム㈱]
仕様
型 式:RGD021JD
冷房/暖房能力:420kW/360kW
冷 水:12℃→7℃
温 水:55℃→59.3℃
冷 却 水:32℃→36℃
排 熱 温 水:80℃→70℃
燃料消費量 :30.3m3/h(NTP)(天然ガス)
プラント紹介
中国安徽省某エネルギー会社向けの吸収式冷温水機である。
燃料電池で発生する排熱及び太陽エネルギーを吸収式冷温水機の駆動熱源としている。冷房・暖房・電気を同時に取り出すことが可能である。
夏季の冷房運転の場合は燃料電池で発生した排熱及び太陽エネルギー(天然ガスを補助燃料とする)を駆動熱源とし,冬季の暖房運転の場合は天然ガス直焚方式によって計3800m2の業務施設に空調を提供する。
吸収式冷温水機の特徴
1.内部溶液サイクルは,単効用・二重効用を複合させた単効用・二重効用組合せ型吸収サイクルを採用し,排熱温水の100%利用を実現する。熱源条件の変化に応じて下記4パターンの運転モードに切替えが可能である。
①排熱温水仕様冷房
②直焚仕様冷房
③排熱温水+直焚複合仕様冷房
④直焚仕様暖房
2.排ガス出口に排熱回収装置を設置することで排ガス温度を低減する。
3.低NOxバーナ(FGR無)を採用することでNOx排出量(3.5 %で換算)は47mg/m3(NTP)まで低減することが可能となり,北京市の厳しい規制値80mg/m3(NTP)に対応することが可能。
以上の特長を活かすことによって排熱を最大限に利用し,エネルギー消費効率が向上し,省エネルギー化に貢献する。
図1 温水追焚単効用・二重効用組合せ型吸収式冷温水機 Fig. 1 Direct fired absorption chiller equipped with hot water generator
[烟台荏原空調設備有限公司]
背景:
従来のクロスフロー式蒸発冷却塔は,ケーシング及び内部熱交換器によって構成されている。熱交換器は一般的にケーシング高さ相当の蛇管コイルを使用するため,接続用U字エルボは多数必要になり,伝熱管の長さが長くなるなどの欠点から,媒質の循環中に大きな圧力損失が発生してしまい,省エネルギーにつながらない。しかも,ヘッダー管に小型フランジを使用するため,耐圧性が低いというデメリットが存在する。それに対し,管箱構造クロスフロー式密閉冷却塔(図1)は媒質の循環中に発生する圧力損失を低減でき,耐圧性に優れた冷却塔である。
原理:
クロスフロー式蒸発冷却塔のケーシング内に多数のSUS304L材料の管箱式熱交換器(熱交換器内に多数のシームレスSUS304L伝熱管を配置)が縦方向に等間隔に設置される。伝熱管端部と管板の間は,溶接・拡管方式によって固定されるため,媒質が溶接ビード隙間のない拡管部位を通過する際にすきま腐食が発生しにくい(特に石油精製工程で発生するH2Sを含む媒質に適応)。各管箱式熱交換器はケーシング高さよりはるかに低く,熱交換器内に設置された伝熱管接続用U字エルボの数は少なく,かつ伝熱管自身の長さは短いため,媒質の循環中に発生する圧力損失を大幅に低減させることができ,大きな省エネルギー効果がある。分岐ヘッダーは1.6 MPaに耐えることができ,一般のヘッダーに比べ耐圧性が高い。管内洗浄を配慮して管箱は取外し可能な構造になっている。
納入先の中国石油化工股份有限公司齐鲁分公司は山東省淄博市に本社を置く,石油精製,化学工業製品,化学肥料や化学繊維などの製造を行う巨大企業である。本稿で紹介した冷却塔は石油精製工場の硫黄装置排ガス処理用として脱硫吸収液密閉冷却塔・急冷水密閉冷却塔がそれぞれ1台採用されている(表1)。
図1 管箱構造クロスフロー式密閉冷却塔 Fig. 1 Tube header type cross flow closed cooling tower
プラント名 | 中国石油化工股份有限公司齐鲁分公司斉魯石化煉油工場 硫黄装置排ガス処理 | |
冷却塔仕様 | 脱硫吸収液密閉冷却塔 | 急冷水密閉冷却塔 |
蒸発能力 | 1850 kW | 3136.5 kW |
密閉式循環液流量 | 100 m3/h | 150 m3/h |
循環液密度/粘度 | 1018 kg/m3/1.94 cP | 973 kg/m3/0.47 cP |
循環液圧力/配管圧力降下 | 0.5 MPa/50 kPa 以下 | 0.5 MPa/50 kPa以下 |
熱交換器入口/出口液温 | 50 ℃/32 ℃ | 50 ℃/32 ℃ |
環境湿球温度 | 27 ℃ | 27 ℃ |
ファン直径 | 2100 mm | 2200 mm |
モータ出力 | 7.5 kW | 11 kW |
循環液成分 | 脱硫吸収液成分(MDEA)30-40% H2S 1% 以下 |
少量のH2S(200mg/L)存在 |
[烟台荏原空調設備有限公司]
秋田県横手市に「クリーンプラザよこて」(図1)を建設し,2016年3月末に竣工した。本施設は,熱回収施設とリサイクルセンターで構成される。熱回収施設では,当社最新式のエバラHPCC21型ストーカシステムを採用して1.3以下の低空気比で運転し,かつ,ボイラの蒸気条件を4MPa×400 ℃と本施設規模では国内最高レベルの高温高圧化を図ることで,約20%と高い発電端効率を達成した。概要を表1に示す。リサイクルセンターでは,鉄やアルミ等に関して98%を超える高い純度で資源回収できることを確認した。その施設概要を表2に示す。
本施設では,冬期間に貯蔵した雪を夏季の冷房に利用する雪室や,太陽光発電といった自然エネルギーを積極的に導入しており,タービン排気蒸気の熱を冬季のロードヒーティングに利用している。また,災害時に後方支援拠点として機能するよう,十分な居住空間と必要な備蓄品を確保するとともに,災害時に系統からの電力が絶たれた場合にもごみ処理を可能とするため,非常用ディーゼル発電機によって焼却炉1炉を立上げ可能なものとした。1炉立上げ後には,常用の蒸気タービン発電機を起動させ,その後に2炉目の立上げも可能となる。
さらに,当社が2016年6月に㈱荏原製作所藤沢事業所内に開設した遠隔サポートセンターで,運転データ・状況及びITV画像を遠隔監視し,クリーンプラザよこての安定操業の支援を行っている。
図1 クリーンプラザよこて 施設全景 Fig. 1 General view of waste incineration facility in Yokote City, Akita Pref.
炉形式 | 全連続燃焼ストーカ炉 エバラHPCC21型 |
処理量 | 47.5 t/d×2炉 |
計画ごみ質 | 5230~10050 kJ/kg |
ボイラ | 自然循環式廃熱ボイラ 蒸気条件:4 MPa×400 ℃ 最大連続蒸発量:6.4 t/h |
排ガス処理方式 | バグフィルタ 乾式有害ガス除去装置 |
発電設備 | 抽気復水タービン 定格出力:1670 kW 発電端効率:19.6%(基準質ベース) |
不燃ごみ・粗大ごみ処理ライン | |
処理能力 | 1.8 t/h |
破砕方式 | 低速二軸せん断式+高速縦型回転式 |
缶類処理ライン | |
処理能力: | 0.38 t/h |
選別・回収方式 | 磁選機・アルミ選別機で選別,圧縮装置で圧縮成型 |
びん類処理ライン | |
処理能力 | 1.14 t/h |
選別・回収方式 | 手選別後カレットとして資源回収 |
古紙処理ライン | |
処理能力 | 2.58 t/h |
回収方式 | 圧縮梱包後,資源物として回収 |
[荏原環境プラント㈱]
小山広域保健衛生組合にエネルギー回収推進施設「中央清掃センター70t炉」(図1,図2)を納入し,2016年9月末に竣工した。本施設では,当社最新式のエバラHPCC21型ストーカシステムを採用して1.3以下の低空気比で運転し,かつ,ボイラの蒸気で最大1300kWの発電をし,既存施設への送電及び余剰電力の売電を行っている。
本施設は,小山市内にある既存の中央清掃センター 160t炉(ごみ焼却施設)と粗大ごみ処理施設の敷地内に新設し,将来は粗大ごみ処理施設を移転し,その跡地に本施設相当の焼却炉を2炉新設する。そのため,ごみクレーンの共通化や,中央制御室の共通化など,数年後の2期工事増設を見据えた設計を行っていることが大きな特長である。
また,東日本大震災以降の再生可能エネルギーへの期待の高まりを受けて,社会見学で訪れる小学生への啓発を目的として,太陽光を直接室内に取り入れる光ダクトや,ごみ処理施設では国内初となる集光型太陽光発電を設置している。
図1 中央清掃センター新設70t炉 Fig. 1 Newly build central waste management center (70 t/d) in Oyama City, Tochigi Pref.
図2 中央清掃センター70t炉(航空写真) Fig. 2 General view of central waste management center
[荏原環境プラント㈱]
老朽化した設備を更新して延命化するとともに,排ガス再循環,低空気比燃焼,抽気タービン,高効率機器の採用によって,窒素酸化物及び二酸化炭素の排出量を削減した(図1,図2)。
納入先 | 新潟市 |
竣工 | 1997年3月 |
施設概要 | |
公称能力 | 130t/d×3炉 |
焼却炉方式 | 流動床焼却炉 |
燃焼ガス冷却方式 | 廃熱ボイラ式 |
タービン出力 | 5100kW⇒5500kW(改良後) |
事業概要(循環型社会形成推進交付金事業) | |
受入供給設備 | ごみ計量機,ごみクレーン更新 |
燃焼設備 | 給じん装置,不燃物排出装置他更新 |
燃焼ガス冷却設備 | 節炭器,ボイラ水管他更新 |
排ガス処理設備 | バグフィルタ更新 |
通風設備 | 排ガス再循環追加,送風機一式更新 |
共通系設備 | タービン,灰固化装置,純水装置,冷却塔,空気圧縮機,各種ポンプ更新 |
電気計装設備 | 中央監視制御システム(DCS)更新 |
工期 | |
DCS更新 | 2012年7月~ 2013年3月 |
基幹改良 | 2013年12月~ 2016年3月 |
図1 亀田清掃センター 施設外観 Fig. 1 General view of waste incineration facility in Kameda, Niigata Pref.
図2 更新後の蒸気タービン発電機 Fig. 2 Renovated steam turbine generator
[荏原環境プラント㈱]
施設の長期安定稼動を確保するため,竣工後10年経過した時期に「長寿命化計画」を立て,基幹的設備改良工事を行った(図1)。主要な設備機器の更新や改良及びタービン・発電機の出力増強を行い,施設の長寿命化に加えて省エネルギーを図った(図2)。本工事の結果,二酸化炭素排出削減率は13.97%を達成し,施設の運営費用削減に寄与することができた。
納入先 | 中濃地域広域行政事務組合 |
竣工 | 2003年3月 |
施設概要 | |
公称能力 | 56t/d×3炉 |
焼却炉方式 | 流動床ガス化溶融炉 |
燃焼ガス冷却方式 | 廃熱ボイラ式 |
タービン出力 | 1980kW⇒2350kW(改良後) |
事業概要(循環型社会形成推進交付金事業) | |
ガス化溶融設備 | 給じん装置,耐火物部分更新 |
燃焼ガス冷却設備 | 低圧蒸気復水器追加 |
排ガス処理設備 | 排ガス加熱器撤去及び触媒追加 |
余熱利用設備 | 蒸気タービン・発電機改造 |
電気計装設備 | PLC更新,排ガス分析計更新 |
工期 | 2014年8月~2016年3月 |
図1 クリーンプラザ中濃 施設外観 Fig. 1 General view of waste gasification & ash-melting facility in Chuno region, Gifu Pref.
図2 改造後のタービン・発電機 Fig. 2 Renovated steam turbine generator
[荏原環境プラント㈱]
三島市清掃センター(図1)では,循環型社会形成推進交付金事業として,老朽化した設備を更新する延命化とともに,省エネによって二酸化炭素排出量を削減する基幹的設備整備工事を実施した。流動床焼却炉の流動化空気及び排ガス量の削減による省エネルギーで二酸化炭素排出量を大幅に削減し,施設運営費を低減するとともに,ろ過速度を下げてろ過式集じん器(図2)の操業を安定化させた。
納入先 | 三島市 |
竣工 | 1989年10月 |
施設概要 | |
公称能力 | 90t/24 h×2炉 |
焼却炉方式 | 流動床焼却炉 |
燃焼ガス冷却方式 | 水噴霧式 |
事業概要(循環型社会形成推進交付金事業)更新した主要な設備を以下に示す。 | |
受入供給設備 | ごみクレーン |
燃焼設備 | 給じん装置 |
燃焼ガス冷却設備 | 排ガス冷却器 |
排ガス処理設備 | ろ過式集じん器 |
通風設備 | 押込送風機,二次送風機,誘引送風機 |
灰出し設備 | 灰搬送装置,灰処理設備 |
電気計装設備 | 受変電設備,中央監視制御システム |
工期 | 2013年9月11日~2016年3月25日 |
図1 三島市清掃センター 施設外観 Fig. 1 General view of waste incineration facility in Mishima City, Shizuoka Pref.
図2 更新後のろ過式集じん器 Fig. 2 Renovated Bagfilter
[荏原環境プラント㈱]
2000年3月の施設稼動から15年が経過したため,老朽化した基幹的設備を更新し,施設の延命化を図った(図1)。
抽気タービン採用による発電量の増加,排ガス再循環及び低空気比運転等によって,二酸化炭素排出量を削減でき,施設の運営費用削減に寄与することができた。
納入先 | 稲沢市 |
竣工 | 2000年3月 |
施設概要 | |
公称能力 | 60t/d×3炉 |
焼却炉方式 | ストーカ式焼却炉 |
燃焼ガス冷却方式 | 廃熱ボイラ式 |
タービン出力 | 1950kW⇒2150kW(改良後) |
事業概要(循環型社会形成推進交付金事業) | |
燃焼設備 | 火格子更新,耐火物更新 |
燃焼ガス冷却設備 | ボイラ水管更新 |
余熱利用設備 | 蒸気タービン発電機更新(図2) |
通風設備 | 排ガス再循環送風機追加 |
電気計装設備 | DCS更新,排ガス分析計更新 |
工期 | 2014年6月~2016年3月 |
図1 稲沢市環境センター 施設外観 Fig. 1 General view of waste incineration facility in Inazawa City, Aichi Pref.
図2 更新後の蒸気タービン発電機 Fig. 2 Renovated steam turbine generator
[荏原環境プラント㈱]
埋立処分場の浸出水から消毒液として利用可能な「エコ次亜」(エコサニー ®)を製造する日本初の設備を,松山市横谷埋立センターに導入した(図1)。エコ次亜設備は浸出水の脱塩処理で発生する高濃度塩類を含む濃縮水を電気分解し,低濃度の次亜塩を製造する設備である。この結果,既存の脱塩処理設備のうち乾燥機を停止させることができ,ボイラ燃料及び回収塩の処分費用を削減した。また製造したエコ次亜は,他の水処理施設の消毒液として利用可能である。
納 入 先:松山市横谷埋立センター
工 期:2014年2月~2016年3月
稼 働 開 始:2016年4月
浸出水処理能力:115m3/d
エコ次亜製造量:17.8m3/d
エ コ 次 亜 濃 度:1000~3000mg/l
エコ次亜利用先:松山市西部浄化センター(下水処理)
図1 松山市横谷埋立センター/エコ次亜設備 Fig. 1 Eco sodium hypochlorite generation facility in Matsuyama City, Ehime Pref.
[水ing㈱]
施設概要(図1)
処理能力:70t/d
発電量:15000kWh/d
主要設備:メタン発酵設備(1600m3/槽×2槽)
発電設備(600kW級×1基)
硝化脱窒素処理設備
施設の特徴(図2)
(1)バイオガス発電施設から回収したバイオガスは,発電機の燃料として全量利用し,発電した電力は再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を利用。
(2)メタン発酵後の残渣は堆肥として利用。
(3)バイオガス発電施設で選別された容器包装(紙,プラスチック類)は,納入先の焼却施設で処理。
図1 バイオガス発電施設 Fig. 1 Biogas power generation facility
図2 概略フローシート Fig. 2 Outline flow sheet
[水ing㈱]
藤沢工場ものづくり50年の歴史
1966年頃の藤沢工場
縁の下の力持ち 高圧ポンプ -活躍場所編ー
100万kW火力発電所内で活躍する50%容量ボイラ給水ポンプ
RO方式海水淡水化用大容量、超高効率高圧ポンプの納入
長段間流路内の流線と後段羽根車入口の流速分布
縁の下の力持ち ドライ真空ポンプ -真空と真空技術の利用ー
真空の領域と用途例
座談会 エバラの研究体制
座談会(檜山さん、曽布川さん、後藤さん)
縁の下の力持ち 標準ポンプ -暮らしを支えるポンプー
標準ポンプの製品例
座談会 未来に向け変貌する環境事業カンパニー
座談会(三好さん、佐藤さん、石宇さん、足立さん)
世界市場向け片吸込単段渦巻ポンプGSO型
GSO型カットモデル
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