流体の最適化技術

流れ解析による両吸い込みポンプ流れの予測
ポンプなどの形状から水の流れを解析する流体解析は、理想的な流れの条件などからシミュレーションによってポンプ内部の流体形状を求める逆解法設計や、これらによる最適化技術を用いて指定の条件の下で高効率高性能なポンプを設計しています。
高流速ポンプ
荏原は、ポンプの吸込流速を従来の約2倍とした毎秒50m3の排水能力をもつポンプなど、流れ解析や流体の最適化技術に基づく高流速化によるポンプの小型化を実現しました。
また、高流速化に伴う吸込水槽での渦流対策や吸込水路の高流速化においても流れ解析などの技術が不可欠です。
RO膜法海水淡水化施設用高圧ポンプ
RO膜法海水淡水化プラントや発電所など、長時間運転をする高圧ポンプには高効率な運転が求められます。
3次元逆解法によってロスを生じない水の流れを実現する羽根車の形状を設計するなど、高効率なポンプの設計には、流体の最適化技術は欠かせません。
低温液化ガス輸送用ポンプ
LNGなどの低温液化ガスを輸送するポンプは、経済性の面からLNG貯蔵タンクなどから残らず液化ガスを吸い出す能力(吸込性能)が求められます。
その運転の際に発生するキャビテーション現象(液体の蒸発現象)はポンプの吸込性能の低下や不安定な振動を引き起こすことがありますが、荏原ではキャビテーション流体解析や逆解法設計による最適化技術によって高い吸込性能で安定運転できるポンプを設計しています。