労働安全

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荏原グループ 安全衛生方針

荏原グループは、荏原グループのCSR方針に定める「安心・安全な、働きやすい職場をつくります」に基づき、当社の従業員をはじめ協力業者等も含む荏原グループで働く人すべてに対し、ワークライフ・バランスの実現や心の健康づくりを含む安全衛生が何事にも優先する職場環境を構築・維持するため、次のとおり安全衛生方針を定めます。

1. 安全衛生の優先

役員、従業員をはじめとする荏原グループで働く人すべてが、安全衛生がすべてに優先することを認識し、労働災害の撲滅を図ります。

2. 安全衛生マネジメントシステムの整備・実行

安全衛生管理体制を整備し、リスクアセスメント等に基づく効果的なマネジメントを継続的に実施、改善します。

3. 安全衛生意識の向上

事故・災害防止活動の徹底や、KYT(危険予知訓練)等の安全衛生教育の充実を行い、安全衛生意識の向上を図ります。

4. 法令の遵守

労働安全衛生法等の安全衛生関係法令及び社内の安全衛生関連規定を遵守します。

2020年1月1日
代表執行役社長 浅見 正男


安全衛生体制

法令に定められている「安全衛生委員会」または「従業員の意見を聴取する会」を全ての拠点で実施し、労使で協議をして有効な施策を展開していることは勿論、荏原グループ全体、各カンパニーの組織間を超えた横断的な安全衛生活動を推進するために、「安全衛生推進協議会」を毎月実施しています。なお、安全衛生推進協議会は、各組織から選出されたメンバーにより構成され、この協議会で確認された課題は、協議会下に組織された「ワーキンググループ」にて具体的検討を行っています。

安全衛生推進協議会で協議された事項は、中央安全衛生委員会で審議されて荏原グループ全体の方針や全社安全衛生計画に反映されています。各カンパニー、各グルーブ会社、各拠点の安全衛生計画は、全社安全衛生計画に基づき作成されPDCAサイクルで運用されています。

中央安全衛生委員会の審議事項は社長、サステナビリティ委員会に報告され、労働災害の撲滅と健康経営推進に向けて全社での継続的な改善に取り組んでいます。

更に、社長と各カンパニープレジデントによる「安全推進プロジェクト」を毎月実施し、請負会社含めた荏原グループ全社で発生した労働災害の報告と対策の進捗状況について確認をして、再発・類似災害未然防止の迅速対応を図っています。

また、これらの労働安全に関する全ての会議体を繋ぎ、情報共有と再発防止の水平展開をグローバルに推進するために、専門組織も新設されました。

荏原グループでは中央安全衛生委員会を中心とした、安全衛生計画のPDCAサイクルを運用するマネジメントを実施していますが、外部認証による労働安全衛生マネジメントシステムとして、「荏原製作所 精密・電子カンパニー藤沢、熊本」「荏原冷熱システム 羽田、藤沢、鈴鹿」「荏原環境プラント 武蔵野緑管理事務所」では、ISO45001の認証を受けています。

安全衛生体制図

安全衛生体制図

戦略

労働安全に対する経営層の関与を高めるために、2023年に安全推進プロジェクトを発足し、事業責任者自らが国内外の労働災害発生状況・再発防止策の進捗を経営トップに報告し、関係者間で情報共有し、共通の課題認識を醸成していきながら、労働災害に関する再発防止策の実行性、迅速性等を向上させていきます。

また、人材活躍を支える基盤を整備し従業員が安心して働ける環境をつくるために、人事部門内に労働安全を推進する専門組織を2024年に新設し、グループ・グローバルなレポートラインを整備するとともに、労働安全に関する全ての会議体を繋ぎ、情報共有と再発防止の水平展開を推進して、荏原グループの安全文化の醸成をより高度化していきます。


教育・啓発

荏原グループでは、労働災害の背後に隠れる物損事故にも注目してその把握をしており、近年ではフォークリフトによる物損事故が多数あがっていることから、フォークリフトによる重篤な災害を未然に防止するため、2023年に工場内で稼働する全てのフォークリフト運転者を対象とした安全教育を実施しました。

教育内容としては、フォークリフト運転のVR教材を利用して、運転者一人一人に仮想空間内でフォークリフトの運転をしてもらい、安全確認の指差呼称や目線の動き、運転操作の記録動画、システム判定結果をコンサルタントと受講者が一緒にその場で確認して、各個人に対してアドバイスをフィードバックすることで、各自の運転の特徴・傾向を理解してもらい、安全意識向上につなげています。
各個人の実動作に対して、その場でアドバイスをフィードバックするという従来の集合教育とは異なる形式で教育することで、安全運転に対する意識向上の効果がより良く反映されるよう図りました。

この教育においては、荏原グループの工場構内で働く請負会社のフォークリフト運転者にも参加機会の提供をして、多くの方に参加して頂き、フォークリフトによる労働災害、物損事故の未然防止、撲滅を推進します。

また、定期的な啓発活動として、月次発行の社内安全情報「Safety Monthly Report」を発信し、労働災害発生状況や各組織からの安全活動報告、労働安全に関するコラム、安全パトロールで確認された安全活動の良好事例紹介、オフィスを対象としたKYツールを全社共有して、荏原グループで働く人すべての安全衛生意識向上を図り、労働災害の撲滅に取り組んでいます。

リスク管理

現地確認パトロールとリスクアセスメント

事業場内で日常的に行われている安全パトロールやリスクアセスメントの他に、工場長経験者と労働安全コンサルタントの第三者の目により、工場現地での不安全状態や不安全行動、過去に発生した労働災害の対策実施状況や有効性の確認をする現地確認パトロールを通じてリスクアセスメント活動を実施しています。

リスクの洗出しをおこない、指摘されたリスクは即、現場でリスク評価をおこない優先を検討して、改善計画を策定し対策実施をしています。


なお、対策実施の確認は3ヶ月程度後に現地確認を実施し、残存するリスクの管理を行います。


安全文化診断

荏原グループで働く全ての従業員と工場構内に常駐して働く請負会社のみなさんを対象に、グローバルに安全意識調査(安全文化診断)を実施し安全意識の現状を分析把握して、改善すべき事をとらえて荏原グループで働く人すべての安全意識向上のための施策検討を行い、安全衛生計画に落とし込んでいます。

これにより荏原グループの安全文化醸成を図り、労働災害撲滅に努めていきます。

指標と目標

荏原では、労働災害指標をLTIR(Lost Time Incident Rate)とTRIR(Total Recordable Incident Rate)でモニタリングして、削減目標をたてて安全衛生計画を立案・実施しています。

労働災害の発生状況労働安全指標のモニタリング

休業災害度数率(LTIR)を0.00に、 総労働災害度数率(TRIR)を2025年度までに2022年度比で50%削減することを目標にしています。

日本国内のLTIRは、厚生労働省が発表した製造業平均のLTIRと比較し、良好なレベルです。

2019 2020 2021 2022 2023
LTIR​​​​ 荏原単体 0.00 0.64 0.24 0.00 0.43
国内荏原グループ(荏原単体を含む) 0.65 0.83 0.49 0.32
0.89
海外荏原グループ 2.83 2.96 5.81 6.66 5.41
全荏原グループ 1.87 1.99 3.53 4.05 3.41
製造業平均(厚労省公開データ) 1.20 1.21 1.31 1.25
TRIR 荏原単体 2.01 2.18 2.65 1.13 0.87
国内荏原グループ(荏原単体を含む)
3.53 3.13 3.09 2.62 2.84
海外荏原グループ 4.22 4.69 9.85 9.61 8.07
全荏原グループ 3.92 3.98 6.95 6.74 5.75
  1. ※2024年5月公開

労働災害・事故発生時の対応

荏原グループで発生した労働災害・事故に対しては、請負会社によるものも含め、全てを発生後に当該職場により対策し、各所安全衛生委員会で審議を行うことはもちろんのこと、月次実施の安全衛生推進協議会の場で組織間を超えた横断的な情報共有や対策討議を実施し、更に並行して安全推進プロジェクトにて経営層視点で対策の進捗状況を監督し、再発・類似災害未然防止の迅速対応を図っています。


また、対策実施状況や有効性については、月例の現地確認パトロール時にもフォローアップを行い、類似災害の未然防止、再発防止を図り、労働災害・事故の撲滅に取り組んでいます。

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