バイオ事業
脱炭素、水・エネルギー資源の環境負荷低減に向けたプロセスソリューションを提供

流体制御技術や熱制御技術を活用し、
顧客のニーズを追求した培養プロセス装置の開発を進め、
持続可能社会の実現に貢献
培養肉をはじめとする細胞農業分野は、今後迫る人口爆発や気候変動に起因する食料危機を解決するためのフードテックとして注目されています。また、発酵により製造される構造タンパク質は、従来の石油製品に依存しない新しい素材としての活用が期待されています。「培養肉」「構造タンパク質」その両者に共通する『培養』にとって、栄養素を含む培養液や酸素・二酸化炭素といった「流体」の制御と、「温度」の制御が重要なプロセスとなります。高効率、高品質な培養プロセスの実現に、荏原製作所が創業以来培ってきたエンジニアリングを役立てています。
社会課題と荏原のソリューション


細胞農業で環境負荷を低減しながら、持続可能な食品生産を目指します
下記共同研究パートナーと、細胞性食品関連の培養装置や関連素材の開発を推進しています。
1) インテグリカルチャー株式会社とともに、臓器間相互作用を模した培養技術であるCulnet systemをスケールアップし、有用な成長因子などの大量製造を進め、培地の大量供給と低コスト化を実現します。
2) 株式会社セルファイバとともに、中空ゲルファイバー内培養技術による細胞の均質化を測り、高品質な高密度大量培養を実現します。
3) 日本大学とともに、脱分化脂肪細胞(DFAT) の共同研究を実施し、培養肉に適したタネ細胞の確立、大量培養および低コスト化を実現します。




荏原の技術・知見を活かした培養プロセス開発
荏原グループの強みである熱・流体技術を用いて培養プロセスソリューションを各パートナーと推進し、新たな装置開発とバイオ業界への展開を行います。
培養対象の細胞に適した培養環境を装置内に実現するために、流体内の各成分の濃度や温度、pHなどを精密に制御できるよう設計しています。
各共同研究先の技術を基にした培養やバイオマテリアルなどのバイオ技術と、荏原の装置設計・製造に関するエンジニアリング技術を融合し、装置・プロセスの開発を進めています。
培養肉製造プロセス


バイオ技術と機械技術の融合による発酵プロセス開発へ
構造タンパク質によって生成される素材の量産化と製造工程におけるコスト削減の課題に取り組み、突破するために、荏原グループの技術を活かして製造プロセスの効率化、高度化を図っています。
バイオ技術と機械技術の融合により、新領域においても製造プロセスの革新やソリューションの提案を行っていきたいと考えています。