中部リサイクル㈱は,「2020年度(令和2年度)省エネ大賞((一財)省エネルギーセンター主催,経済産業省後援)※1」において中小企業庁長官賞を受賞しました(図1)。
2016年度から2019年度まで,「意識改革による省エネルギー推進」をテーマとし,設備投資に頼らない様々な操業手法改善と従業員全員の省エネに対する意識改革によって,エネルギー使用量の削減と原単位改善につなげた省エネ活動が評価されました。
当社は,廃棄物の焼却処理で発生する焼却灰を電気炉により還元溶融することで,灰の無害化・減容化に加え,道路や港湾・河川工事等で使用可能な石材の製造と金・銀・銅などの貴金属を濃縮回収することで灰の100 %資源化を実現しています。石材や貴金属等の再生品の完 全売却のためには再生品の品質を顧客の要求する水準以上に保つ必要があります。品質を維持しながら省エネを目指すためには工場で一番エネルギー消費の大きい電気炉の運転を安定化※2させる必要がありました。
まずは焼却灰の成分分析を集荷先ごとに行い,配合を調整しました。焼却灰の受入予定を見える化し,より長期的に配合調整を計画の上,操業側に情報をフィードバックすることで炉内の安定性を向上させました。
また,電気炉への印加電流をできる限り一定に保つ工夫を行うことで熱効率を改善し,焼却灰の時間当たりの処理量増加と炉内還元剤として使用しているコークス使用量の削減を実現しました。操業手法改善に取り組む中で電気炉の状態に合わせた新たな操業パターンも考案し,更なる再生品の品質向上と省エネに取り組んでいます。
さらに,省エネルギーに対する社内意識改革を進めるため,省エネ活動を見える化し,工場全体でのエネルギー消費を議論するきっかけ作りを行うこととしました。全社員が具体的な省エネ活動に取り組めるよう事業者クラス分け評価制度※3を基に外部からも評価されるよう数値目標を設定の上,委員会での進捗状況報告を議事録に残して社内に公開・周知する活動等を実施しました。
こうした活動の結果,2019年度は,2016年度比として工場全体のエネルギー原単位で9.8 %減少,エネルギー使用量は原油換算で234 kl減少,CO2排出量で1619 t‐CO2減少を達成しました。
当社は,1999年の創業以来「Zero Emission Factory」を実現するという企業理念に基づき,事業を通じた省エネ活動に取り組み持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
※1 ⼀般財団法⼈ 省エネルギーセンターにより,省エネルギー性に優れている企業の製品やビジネスモデルを称えるものです。本表彰事業の情報発信や広報活動によって,国全体の省エネ意識・製品の拡⼤や普及などの省エネ型社会構築に寄与しています。
※2 電気炉内にある焼却灰,溶融物などが攪拌されずに落ち着いており電流が一定に流れている状態を安定化と称します。
※3 提出された定期報告書等の内容を確認し,事業者をS(優良事業者)・A(一般事業者)・B(停滞事業者)へクラス分けします。Sクラスの事業者は,優良事業者として経済産業省のホームページで公表されます。
図1 受賞盾
図2 省エネルギー委員会メンバーとの受賞記念撮影(当社工場前にて)
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1966年頃の藤沢工場
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